2014年12月14日

“今想うこと”シリーズ3.医療・介護の分野における「輪」

 京都清水寺において、2014年を表す漢字は「税」と発表され、森清範貫主が大きな和紙に墨で「税」と書き上げられました。振り返れば昨年は「輪」でした。日本漢字検定協会に全国からよせられた応募17万290通のうち、最多の9518通が「輪」であり、2020年東京オリンピックの開催決定や、富士山の世界文化遺産登録など、日本中が輪になってわいた年であり、また相次ぐ自然災害にも支援の輪が広がったことなどが理由に挙げられたとのことです。森貫主は、「『輪』には大勢の人が手を握りあい円滑に回転していくという意味がある。来年も震災復興など輪のつながりに努力していきたい」と述べられています。 このような「輪」の精神がこれから目指す医療・介護の分野でも必要なのではないかと考えます。
 日本は諸外国に例をみないスピードで高齢化が進んでいます。65歳以上の人口は、現在3,000万人を超えており(国民の約4人に1人)、2042年の約3,900万人でピークを迎え、その後も、75歳以上の人口割合は増加し続けることが予想されています。
 団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年(平成37年)以降は、国民の医療や介護の需要が、さらに増加することが見込まれています。このため厚生労働省では、2025年(平成37年)を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい人生を最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を計画しています。各市町村レベルで、医療・介護連携のもと、自助・互助・共助・公助の輪がつながり、高齢者の尊厳を大切にしたケアシステムが出来上がればすばらしいことと思われますが、現状の医療・介護制度下では、医療難民、介護難民がでてきそうです。
 地域包括ケアシステムにおいては、医療、介護の連携があらゆるところで要求されます。終末期ケアを考えたとき、特に両者の密接な連携が必要となります。しかしながら、医療制度改革はまだまだ途中であり、急性期、慢性期、回復期間での相互理解も不十分です。介護の分野においても、医療との連携がスムーズでない面があります。医療、介護に従事するもの全員が、相互理解のもと目指すところを見据えながら、実際に自分が今何をやらなければならないか、各自の役割を考えながらすすめていくことが大切であると思います。今後2025年に向けて当法人内でも自らの役割を見つめ直しつつ、より良い医療・介護サービスを提供していきたいと願っています。


posted by マナビアン at 12:12| 院長ブログ | 更新情報をチェックする
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