2014年11月14日

“今想うこと”シリーズ2.「長寿国日本」

 日本人男性の平均寿命が初めて80歳を超えました。2013年の平均寿命が前年を0.27歳上回り、80.21歳。女性は前年より0.2歳上がって過去最高の86.61歳となり、2年連続の世界一。男性の平均寿命は前年の世界5位から4位に順位を上げました。世界一は香港の80.87歳です。
 平均寿命は、その年生まれの0歳の子どもが何年生きられるかを予測した数値であり、2013年生まれの子どもが、がん、心臓病、脳卒中の三大死因で死亡する確率は、男性は5割を超えますが、女性は下回ります。この三大死因を克服すれば、平均寿命はまだ延びると推定されています。
 ところで介護保険制度では、高齢化の進展のより介護給付費が年々増加し、団塊世代が75歳以上になる2025年には、2013年度の約9兆4000億円から、約21兆円に膨らむことが予測されています。政府の社会保障制度改革国民会議では、利用者負担や給付内容の適正化が求められ、その結果、要介護度が低い「要支援」の人を対象としたサービスは保険給付から外し、市町村事業に移行する案がでており、また、医療保険のほうでは、70〜74歳の医療費窓口負担を現行の1割から2割へと変更する計画が検討されています。消費税アップとなった後、「社会保障と税の一体改革」がどのようにすすめられていくのか、まだ不透明です。
 人口構成の変化にともなう労働人口の減少、それを解消するためのワーク・ライフ・バランスの推進(女性労働力への期待)などは、背景にある重要課題です。また一方で、高齢化により一個人が抱える疾患が複雑化しており、とくに認知症を伴うケースが増加し、地域医療を担うものとして日々研鑽が必要とされます。
 ここで、天皇即位20年祈念式典の際の皇后さまのお言葉を思い出し、今後の長寿国日本のあり方見直したいと思います。
(以下抜粋)
「高齢化・少子化・医師不足も近年大きな問題として取り上げられており、いずれも深く案じられますが、高齢化が常に『問題』としてのみ取り扱われることは少し残念に思います。本来日本では還暦、古希など、その年ごとにこれを祝い、また、近年では減塩運動や検診が奨励され、長寿社会の実現を目指していたはずでした。高齢化社会への対応は様々に検討され、きめ細かになされていくことを願いますが、同時に90歳、100歳と生きていらした方々を皆して寿ぐ気持ちも失いたくないと思います」
posted by マナビアン at 00:00| 院長ブログ | 更新情報をチェックする