2014年10月03日

“今想うこと”シリーズ1.「団塊の世代」

 「団塊の世代」は、戦後の1947年(昭和22年)から1949年(昭和24年)の第1次ベビーブームに生まれた人たちをさしています。出生数は806万人にのぼり、突出しています。30年前に作家の堺屋太一さんが、通産省時代に発表した経済予測の小説の題名でした。最近「団塊の秋」という小説も発表されており、この2冊を読み比べると興味深いものがあるのかもしれません。
 人口ピラミッドにおいて、この団塊の世代の巨大な塊が戦後の経済成長を支えた頃はよかったけれど、高齢化し70歳代になる2020年には、社会保障費は134兆円に膨らむ予想であり、今後の財源確保は危惧されています。確かな社会保障を将来世代に伝えるための道筋として、25年8月に発表された、社会保障制度改革国民会議報告書をうけて、26年6月に成立した「医療介護総合確保推進法」においては、下記のように述べられています。
 高度経済成長期に確立した「1970年代モデル」の社会保障から、超高齢化の進行等の環境変化に対応した全世代型の「21世紀(2025年)日本モデル」への改革が緊急の課題です。21世紀型の社会保障とは、すべての世代を給付やサービスの対象とし、すべての世代が年齢でなく、負担能力に応じて負担し、支え合う仕組みです。持続可能な社会保障制度の確立を図るために、医療制度、介護保険制度を総合的に見直し、効率的な医療提供体制の構築、地域包括ケアシステムの構築を行う、とされています。
 人口統計的に算出された数字でみると、社会保障費の増加の原因がすべてこの団塊の世代にあるかの様に表現されることが多いけれど、実際はどうなのだろうか、と考えます。団塊の世代は、戦後の高度成長で頑張りがいのある時代を生きてきており、どこへいっても人数が多いため競争原理のもと過ごしてきている。他と同じではなく秀でようと上昇志向も強い。大学時代は学生運動さかんな頃であり、種々のことに問題意識をもち熱くなる若者でした。このような世代が高齢者となった時、これまでの老人と同じような行動をするのだろうか? やりがい、生きがいを求めて生きてきた人たちだから、健康長寿者は、地域包括ケアシステムにおいても支える側にいるのでは…。是非そうなって欲しいと考えます。(「ゆるぬき」2014年夏号 Vol.36に掲載)
posted by マナビアン at 19:27| 院長ブログ | 更新情報をチェックする